オープンウェイトのAIモデル152個は、APIで借りるといくらか|ローカル実行を検討する前の価格表

この記事の要点

  • 追跡中の326モデルのうち152件(47%)がオープンウェイトとして公開されている
  • 入力単価の中央値は OW $0.200 対 クローズド $1.100 で5.5倍の差
  • オープンウェイトの半数(75件)が中国発
  • 13モデルはAPIでも無料で使える
  • この記事はGPUや量子化の話ではなく、ローカル実行を検討する前の比較基準としての価格表です

「ローカルLLM」を調べている方の多くは、GPUや量子化、Ollamaの使い方を探していると思います。この記事はその話ではありません。

代わりに書くのは、その手前で必要になる比較基準です。ローカルで動かそうとしているモデルは、たいていAPIでも借りられます。自前で動かす価値があるかを判断するには、借りた場合の値段を知っておく必要があります。 手元のデータから、その価格表を作りました。

なお、当サイトはGPUを持たず、ローカル実行の速度や精度は検証していません。書けるのは価格だけです。

集計方法

  • データ取得日: 2026年8月3日
  • 取得元: OpenRouterの公開API(/api/v1/models
  • オープンウェイトの判定: hugging_face_id が設定されているもの。Hugging Face にモデルが公開されていることを意味します
  • 対象: エイリアスを除く326モデル。うちオープンウェイトは152件
  • 単価は100万トークンあたりのUSD建て、中央値で比較

結果

オープンウェイト152 / 326(47%)
うちAPIが有料で提供されている139件
うちAPIでも無料13件
うち中国発75件(半数)

価格の差

オープンウェイトクローズド
入力単価の中央値$0.200$1.1005.5倍
出力単価の中央値$0.750$4.0005.3倍

オープンウェイトのほうが5倍あまり安い、という結果です。ただしこれは同じ性能で5倍安いという意味ではありません。ラインナップの構成が違うだけの可能性があります。この点は後述します。

提供元の内訳

提供元モデル数
Qwen32中国
DeepSeek12中国
Mistral AI10フランス
NVIDIA10米国
Z.ai (GLM)10中国
Google (Gemma)9米国
Meta (Llama)8米国
Moonshot AI (Kimi)7中国

上位8社のうち4社が中国勢で、モデル数でも約半数を占めます。オープンウェイトの世界では中国発の存在感が特に大きい、という構図がはっきり出ています。

安い順トップ10

モデル入力 /1Mコンテキスト長
IBM: Granite 4.0 Micro$0.017131K
Mistral: Mistral Nemo$0.019131K
Nex AGI: Nex-N2-Mini$0.025262K
Meta: Llama 3.2 1B Instruct$0.02760K
OpenAI: gpt-oss-20b$0.030131K
OpenAI: gpt-oss-120b$0.037131K
Sao10K: Llama 3 8B Lunaris$0.0408K
Qwen: Qwen3 30B A3B Instruct 2507$0.048262K
Google: Gemma 3 12B$0.050131K
Google: Gemma 3 4B$0.050131K

APIでも無料で使えるもの

13モデルは単価が0でした。コンテキスト長の大きいものを挙げます。

モデルコンテキスト長
NVIDIA: Nemotron 3 Ultra (free)1,000K
Google: Gemma 4 31B (free)262K
Google: Gemma 4 26B A4B (free)262K
NVIDIA: Nemotron 3 Super (free)262K
Cohere: North Mini Code (free)256K

無料枠にはレート制限があるのが通例です。継続的な利用の可否は各提供元の条件をご確認ください。

ローカルで動かすか、借りるか

価格データから言えることだけを書きます。

借りる場合の下限は、驚くほど低い。 Granite 4.0 Micro なら100万トークンの入力で$0.017、日本円で3円未満です。月に1億トークン処理しても$1.7(約270円)。この水準だと、電気代だけでローカル実行のほうが高くつく可能性があります。

一方で、ローカル実行にはAPIにない理由があります。データを外に出せない、レート制限を受けたくない、オフラインで動かしたい。 これらは価格では判断できません。

つまり、コストだけを理由にローカル実行を選ぶのは、この価格水準では成立しにくいということです。ローカルを選ぶなら、それ以外の理由が必要になります。

この数字の限界

  • 性能を測っていません。 安いモデルが同じ仕事をこなせるかは、この集計とは別の問題です。
  • 中央値の差はラインナップ構成を含みます。 オープンウェイト側に小規模モデルが多いことが、5.5倍という差の一部を作っています。同性能どうしの比較ではありません。
  • ライセンスを確認していません。 hugging_face_id があることは公開の事実を示すだけで、商用利用が可能かは別途モデルごとに確認が必要です。 特に中国発モデルは独自ライセンスが多く、注意が要ります。
  • ローカル実行の速度・精度・必要VRAMは検証していません。 当サイトはGPUを持っていません。

結論

  • 追跡中の326モデルのうち152件(47%)がオープンウェイト
  • 入力単価の中央値は $0.200 対 $1.100 でオープンウェイト側が5.5倍安い
  • 半数の75件が中国発。提供元上位8社のうち4社が中国勢
  • 13モデルはAPIでも無料
  • 価格水準を見るかぎり、コストだけを理由にローカル実行を選ぶのは難しい。選ぶなら機密性・制限回避・オフラインといった別の理由が必要

各モデルの単価とコンテキスト長はAI料金比較表で毎日更新しています。オープンウェイトには「OW」のバッジを付けています。

ライセンスの確認機能は準備中です。必要な方はお問い合わせからご要望をお寄せください。優先順位の参考にします。

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