Gemini 3.6 Flash の使い方と料金|会議の録音も動画も、そのまま渡せる

この記事の要点

  • 会議の録音や動画を、そのまま渡せます。文字起こしをしてから渡す手間が要りません
  • ただし同じことができるモデルは他に22件あります。音声だけなら15分の1の値段で済みます
  • 料金は入力 $1.50 / 出力 $7.50。出力は前より下がりました($9.00から)
  • OpenRouter では無料で使えるGeminiはありません。無料で試すなら Google AI Studio か、別のモデル
  • プログラムのバグ修正は前世代の 37%から49%へ。ただしまだ半分は直せません

2026年7月21日、Google が Gemini 3.6 Flash を出しました。

この記事では、実際に何に使えるのか、いくらかかるのかを中心にまとめます。前の 3.5 Flash から何が良くなったかは後半で扱います。

会議の録音も動画も、そのまま渡せます

Gemini 3.6 Flash に渡せるものは5種類あります。

渡せるものGemini 3.6 Flash
文章できる
画像できる
PDFなどのファイルできる
音声できる
動画できる

音声をそのまま渡せるので、会議の録音を渡して議事録を作らせる、といった使い方ができます。文字起こしの道具を別に用意して、その結果を渡す、という二段構えが要りません。

動画も同じです。渡して中身を説明させられます。

同じことができるモデルは他にもあります

ただし、Gemini 3.6 Flash でなければできない、という話ではありません。

当サイトが追跡している326モデルのうち、

  • 音声を渡せるのは23件
  • 動画を渡せるのは46件

です。そして値段は大きく違います。

用途いちばん安いもの入力 /100万トークン
音声を渡すGemini 2.5 Flash Lite / Mistral Voxtral Small 24B$0.10
動画を渡すQwen3.7 Flash$0.03
(参考)Gemini 3.6 Flash$1.50

音声を渡すだけなら、Gemini 3.6 Flash は最安の15倍の値段です。

文字起こしや議事録づくりのように、渡した内容をそのまま書き出すだけの用事なら、安いモデルで足ります。3.6 Flash が要るのは、内容を踏まえて考えさせたいときです。

音声を渡せるモデルの入力の値段(100万トークンあたり)
NVIDIA Nemotron 3 Nano Omni (free)
0.001 USD
実際は無料
Gemini 2.5 Flash Lite
0.1 USD
Mistral Voxtral Small 24B
0.1 USD
Xiaomi MiMo-V2.5
0.14 USD
Gemini 3.1 Flash Lite
0.25 USD
Gemini 2.5 Flash
0.3 USD
Gemini 3.5 Flash Lite
0.3 USD
Gemini 3.6 Flash
1.5 USD
OpenRouter の公開API / 2026-08-03 時点。音声を渡せる23件のうち安い順。無料のものは対数目盛に載せられないため $0.001 の位置に置いています(対数目盛)

音声が何トークンぶんになるかは、当サイトでは測っていません。 提供元によって数え方が違うため、実費は上の表の単価どおりにはなりません。

無料で使えるか

OpenRouter 経由では、無料の Gemini はありません。 Gemini 3.6 Flash も 3.5 Flash-Lite も有料です。

無料で試したい場合は次のどちらかです。

  • Google AI Studio — Google が直接提供している画面。無料枠があります(回数の上限は Google の公式ページでご確認ください)
  • 別のモデルを使う — 音声・動画を無料で渡せるものが下の4件あります
無料で使えるモデル音声動画
NVIDIA: Nemotron 3 Nano Omni (free)できるできる
Google: Gemma 4 26B A4B (free)できないできる
Google: Gemma 4 31B (free)できないできる
NVIDIA: Nemotron Nano 12B 2 VL (free)できないできる

音声を無料で渡せるのは、326件のうち1件だけでした。

料金

100万トークンあたりの値段です。

入力出力前に読んだ内容の再利用
Gemini 3.6 Flash$1.50$7.50$0.15
Gemini 3.5 Flash Lite$0.30$2.50$0.03

日本円だと、入力100万トークンで約240円です(1ドル160.24円で計算)。

出力が実質的に安くなりました

前の 3.5 Flash と比べて、値段が二重に下がっています。

  1. 出力の単価が $9.00 から $7.50 へ下がりました
  2. 返事の長さが17%短くなりました(Google 公表)

出力は書いた量で課金されるので、単価が下がったうえに書く量も減ったことになります。同じ質問への答えにかかるお金は、単価の下げ幅よりも大きく減ります。返事が短いぶん、待ち時間も減ります。

「前に読んだ内容の再利用」は、同じ資料を繰り返し渡すときの値段です。通常の10分の1なので、長い資料を何度も参照させる使い方では大きく効きます。

実際にいくらになるかは費用計算ツールで試せます。

前の 3.5 Flash から良くなったこと

Google が公開した数値です。

Gemini 3.6 Flash と 3.5 Flash の比較(正答率)
プログラムのバグ修正(3.6 Flash)
49%
プログラムのバグ修正(3.5 Flash)
37%
機械学習の課題(3.6 Flash)
63.9%
機械学習の課題(3.5 Flash)
49.7%
パソコンの操作(3.6 Flash)
83%
パソコンの操作(3.5 Flash)
78.4%
Google 公式発表(2026-07-21)より。順に DeepSWE / MLE Bench / OSWorld-Verified
試験の名前何を測るか3.5 Flash3.6 Flash
DeepSWE実際のソフトウェアのバグを直せるか37%49%
MLE Bench機械学習の課題を解けるか49.7%63.9%
OSWorld-Verified画面を見てパソコンを操作できるか78.4%83.0%
GDPval-AA v2実務をこなせるか(点数)13491421

いちばん伸びたのはバグ修正で、37%から49%へ上がりました。3回に1回しか直せなかったものが、2回に1回は直るようになった、という程度です。まだ半分は直せません。

パソコンの操作(Computer Use)も 78.4% から 83.0% に上がりましたが、5回に1回近くは失敗します。 人の代わりに任せきりにできる段階ではありません。

使い方

APIから呼ぶときの指定です。

モデル名google/gemini-3.6-flash
一度に渡せる量1,048,576トークン
一度に書ける量65,536トークン
できることツールを呼ぶ、JSON形式で返させる、考える深さの指定

考える深さを4段階で選べます

reasoning_effort で指定します。

指定使いどころ
minimal分類や整形など、考える必要がない用事
low簡単な質問
medium何も指定しないときはこれになります
high難しい相談、複雑なプログラム

深く考えさせるほど返事は良くなりますが、時間もお金もかかります。文字起こしのような用事に high を使うのは無駄です。

トークンと文字数について

トークンは文字数とは違います。日本語だと1文字がだいたい0.6〜1.1トークンで、モデルによって変わります。当サイトで実際に測った値は、Gemma系で1文字=0.609トークン、Qwen系で0.705、GPT系で0.763、Llama系で0.840でした。

ただし Gemini そのものは測れていません(手元で動かせないため)。同じ Google の Gemma で測った 1文字=0.609トークン をあてはめると、104万トークンは170万文字ぶんに相当しますが、あくまで目安です。

Flash-Lite との使い分け

同じ日に出た Gemini 3.5 Flash-Lite は、入力が5分の1、出力が3分の1の値段です。速さは1秒あたり350トークンと公表されています。

  • 量をこなす、単純な処理 — Flash-Lite。分類、要約、整形、文字起こしなど
  • 考える必要がある処理 — 3.6 Flash。プログラム、調査、込み入った相談

Flash-Lite も前の世代から大きく伸びており、ターミナル操作の試験では31%から54%に上がっています。

出典

  • Gemini 3.6 Flash の公式発表(Google、2026年7月21日)— ベンチマークの数値と料金はここから
  • 渡せる形式・コンテキスト長・他モデルとの比較は OpenRouter の公開APIから取得(2026-08-03 時点、エイリアスを除く326モデル)

ベンチマークの点数は各社の公表値で、当サイトが動かして測ったものではありません。 点数と実際の使い勝手は別物です。

掲載している単価は OpenRouter 経由のものです。Google と直接契約した場合とは異なることがあります。料金は変わるため、契約前にはGoogle の公式ページでご確認ください。誤りを見つけた場合はお問い合わせからご連絡ください。

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